今回はパーフェクトオーダーについて、そのロジック(手法)や特徴、勝率が高いサインなどをお話ししていきます。
パーフェクトオーダーはチャート上に表れる特定の状態で、多くのトレーダーが意識しているものです。
パーフェクトオーダーを読み取ればトレンドの発生や強弱を把握できるため、トレードをするうえで非常に優位性の高い根拠となります。
とくにトレンド順張りのロジック(手法)でトレードをする場合には、必須と言っても過言ではないかもしれません。
そこで今回はパーフェクトオーダーについて、以下のような内容を解説していきます。
- パーフェクトオーダーとはどういう状態なのか?
- パーフェクトオーダーが持つ特徴
- パーフェクトオーダーで発生する勝率が高いサイン
- パーフェクトオーダーを実践で使う方法
この機会にパーフェクトオーダーを理解して、より優位性の高いトレードを実践していきましょう。
※注意
パーフェクトオーダーは移動平均線で表れるサインです。
そのためパーフェクトオーダーについて理解するには、先に移動平均線について理解しておく必要があります。
移動平均線についてよく知らないという場合には、移動平均線について詳しく解説している記事があるので、そちらの方を先に確認してください。
記事内目次
パーフェクトオーダーというロジックの特徴とは?
パーフェクトオーダーとは、3本の移動平均線(短期・中期・長期)が特定の順番で同じ方向に並んでいる状態のことです。
パーフェクトオーダーの出現はトレンドが発生しているサインであり、上昇トレンド、下降トレンドでそれぞれ以下のような表れ方をします。
- 上昇トレンド ⇒ 上から短期、中期、長期の順番で並び、すべて上昇している
- 下降トレンド ⇒ 上から長期、中期、短期の順番で並び、すべて下降している
パーフェクトオーダーが実際にどのような状態なのかは、以下の画像を参照してください。
※赤色のラインが200期間(長期)、黄色のラインが75期間(中期)、水色のラインが25期間(短期)の移動平均線です。
◆上昇のパーフェクトオーダー
◆下降のパーフェクトオーダー
このようにパーフェクトオーダーは、短期、中期、長期、の移動平均線がキレイに並んだ状態のことをいうわけですね。
パーフェクトオーダーには、トレンドが強ければ強いほどラインの傾きが急になるという特徴があります。
上記の例で挙げた画像で言うと、上昇トレンドは比較的弱く(角度が緩やか)で、下降トレンドはやや強い(やや角度が急である)と判断できるわけですね。
このようにパーフェクトオーダーの発生と傾きを把握しておけば、トレンドに沿った順張りのトレードをするさいに強い根拠とすることができるのです。
パーフェクトオーダーでの勝率が高いサインとは
パーフェクトオーダーが勝率の高いサインとして使われるパターンとしては以下のようなものがあります。
①短期、中期、長期が入れ替わって、きれいな上昇トレンド(or下降トレンド)になった瞬間をサインとする方法
②パーフェクトオーダーが上昇トレンド(or下降トレンド)の形の際に、ローソク足が逆に動いて3本の移動平均線のどこかではね返されてた瞬間をサインとする方法
以下、順に説明していきます。
①短期、中期、長期が入れ替わって、きれいな上昇トレンド(or下降トレンド)になった瞬間をサインとする方法
パーフェクトオーダーは短期、中期、長期が上から順、もしくは下から順にきれいに並んでいる時がトレンドが発生している状態ですが、きれいに並ぶ直前・直後を狙えれば、その後トレンドが継続して利益を得ることができます。
ただ、この手法に関しては
レンジ相場では線の入れ替わりが非常に多く発生してダマシが多い
という欠点もあります。
なので、その欠点を補うために別の指標と組み合わせて使うことで勝率を高めるのが一般的です。
②パーフェクトオーダーが上昇トレンド(or下降トレンド)の形の際に、ローソク足が逆に動いて3本の移動平均線のどこかではね返されてた瞬間をサインとする方法
上昇トレンド、下降トレンドが発生している最中でも、値段が逆に動く時間があります。
そのタイミングは「押し目買い、もしくは戻り売りをエントリーするチャンス」になります。
パーフェクトオーダーでは、以下のようにローソク足の終値が一度短期線に触れて反転した時。
また、中期線とぶつかってから反転した時。
あと、長期線とぶつかってから反転した時。
このあたりが押し目買いチャンスのサインになると言われています。
ただこのサインも、短期線で跳ね返ったと思ったら中期線にふれてようやく反転するというダマシが発生することもあります。
結局はこのサインにおいてもダマシを回避するため、別の指標と組み合わせて勝率を高めるのが一般的です。
パーフェクトオーダーを実践で使うときの注意点
パーフェクトオーダーはトレンド発生の非常に強い根拠となりますが、実際にトレードを行う場合にはいくつかの注意点があります。
- パーフェクトオーダーにおける移動平均線の期間設定
- パーフェクトオーダーの傾きの角度に注意
- パーフェクトオーダーを確認したときは長期足のトレンドも確認すること
- ダマシに遭った場合はきちんと損切りを行うこと
移動平均線の期間設定
パーフェクトオーダーを自分のトレードに取り入れるうえでまず最初に頭を悩ませるのが、移動平均線の期間設定と使う移動平均線はSMA(単純移動平均線)とEMA(指数移動平均線)のどちらが良いのか、ということについてです。
これは結論から言うと、どれが正しいというものはありません。
手法やロジックによって使う移動平均線の期間や種類は変わってくるのです。
ただそうは言っても、今から移動平均線を使い始めようという場合には移動平均線の期間設定や種類で迷ってしまうかと思います。
そういう場合には、以下を参考にしてください。
◆一般的な移動平均線の期間設定
短期トレード(日足) | 「5・10・25」、「5・20・40」 |
中期トレード(日足) | 「5・25・75」、「20・40・200」、「25・75・200」 |
長期トレード(週足) | 「13・26・52」 |
◆移動平均線(SMAとEMA)の特徴
単純移動平均線(SMA) | 単純に期間内の終値を足して期間で割っただけのシンプルな数値であり、もっとも素直な動きをする |
指数移動平均線(EMA) | 当日の終値をより重要視することによって、単純移動平均線(SMA)よりも早くトレンド転換を察知することができる |
※パーフェクトオーダーを確認したい場合、どちらかというとEMAの方がよく使われています。
迷った場合にはこれらを参考にしていただければ、移動平均線の設定ができるかと思います。
移動平均線の種類については、SMAかEMAのどちらかであれば、どちらを選んでも構いません。
ただ悩むという場合は、とりあえずEMAにしておいてください。
もしくは両方使ってみて、より使いやすいと思った方を選ぶというのも良いですね。
これらの条件で移動平均線を表示させたら、実際にパーフェクトオーダーの発生を確認してみましょう。
パーフェクトオーダーの傾きの角度
次に、パーフェクトオーダーを用いてトレードをする場合は、移動平均線の角度に注意しなければいけません。
なぜなら前述したとおり、パーフェクトオーダーは傾きが急であるほど強いトレードを示すサインだという特徴があるからです。
つまり、逆にほとんど角度が付いていないパーフェクトオーダーの場合は、そこまで強いトレンドが発生していないことを示唆しています。
仮に弱いトレンドでエントリーしてしまうと、そのままトレンドが転換してしまう恐れもあるというわけですね。
そのためパーフェクトオーダーをサインにしてトレードを行う場合は、その角度も判断基準に含めるようにしなければいけないのです。
長期足のトレンドも確認すること
さらにパーフェクトオーダーを使ってトレードをする場合、パーフェクトオーダーが発生した時間足だけでなく、見ている時間足より長期の時間足についても確認する必要があります。
なぜなら短期足でパーフェクトオーダーが発生していたとしても、中期足や長期足でトレンドが終わっていた場合には、その大きな流れに引っ張られてダマシが発生してしまう可能性が高くなってしまうからです。
そのためパーフェクトオーダーの発生を確認した場合は、長期の足がどうなっているのかを確認する癖を付けましょう。
ダマシに遭った場合はきちんと損切りを行うこと
そしてもう1つ重要なのが、パーフェクトオーダーを過信し過ぎず、ダマシに遭った場合は必ず損切りを行うということです。
パーフェクトオーダーは確かに強力な根拠ですが、絶対であるというわけではありません。
もちろんダマシが発生して負けるときだってあります。
そういうときに損切りができないと、損失を大きくしてしまう原因になってしまうのです。
なのでダマシだと判断したときには、きっちり損切りを行うようにしましょう。
このようにパーフェクトオーダーは、発生したからといって必ずしもエントリーチャンスになるというわけではありませんし、必ず勝てるというものでもありません。
そのことは忘れずに認識しておきましょう。
【まとめ】パーフェクトオーダーはトレンド順張りロジック(手法)の強力な根拠
今回はパーフェクトオーダーの特徴やサインについて解説をしてきました。
パーフェクトオーダーはトレンド発生を示唆するサインで、トレンド順張りロジック(手法)でトレードをするさいの強力な根拠となります。
実際、プロのトレーダーの中にもパーフェクトオーダーを自身のロジック(手法)に取り入れている人は多いです。
今回の記事では、パーフェクトオーダーを実際に使うための設定方法や注意点についても説明してきました。
パーフェクトオーダーを自身のトレードに取り入れたいという場合には、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
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